今では通称になっている「アルゼンチン斑岩」ですが、これは十年以上前に、初めて日本でこの石を本格的に紹介した会社が皆様に覚えていただくために・・・と、「斑岩(ポルフィード)」という石に、敢えて“アルゼンチン”を付け加え、「アルゼンチン斑岩」と命名したのが始まりです。これは平成13年には、「東京都新材料・新工法集」にも取り上げられており、このときの新材料名が、「アルゼンチン斑岩」だったようです。この先陣が無ければ、「アルゼンチン斑岩」という名前で・・・というより、斑岩そのものが、今ほどに認知される事は無かったのかもしれません。
既にご存知の方も多いと思いますが、斑岩とは、花崗岩や大理石のように、ブロックを切り出して、ガングソー等の大型機械で加工して作った石材ではありません。
数十億年前、マグマが比較的浅い所で外的要因を受け、急激に冷却されて固まった岩石です。急激に冷却されたため、上の写真のように、一方向(縦方向)に節理が生じたといわれています。
斑岩は、この節理に沿って剥がした板状の原石を、必要な形状・寸法に切ったり、割ったりしただけのものを石材として使用します。
アルゼンチンで採れる斑岩は、この節理面の平坦性が高く、安全面に優れています。この石には、特に以下のような特徴があり、舗装材には最も適した材料ともいわれています。
・吸水率が低い
1】汚れ・シミが付きにくく、中まで滲みる事が少ないので、多くの場合洗い
落とす事が出来ます。
2】水分を吸収しにくいので、凍結等による材料の破損が少ない。
3】エフロ(白華)による害が生じにくい。
・熱膨張率が低い
温度差による膨張収縮率が極端に低い為、温度変化による破損が起きにく
い。
・耐摩耗性に優れており、すべり抵抗値が高い=安全です
天然の節理面をそのまま表面に使用しますが、適度な凹凸(花崗岩で言う
ジェットバーナー仕上げよりも少し粗い程度)があり、これが、滑り止めに
もなり、湿潤時も滑りにくく安全です。
・独特の模様
自然のままの節理面には、自然が作り出した斑(まだら)模様があり、これ
をランダムに使用することで、世界に2つと無い、独特の景観を醸します。